歯周病とは、「生活習慣病」の1つです。
歯を支える歯茎やあごの骨などがなくなっていき、それに伴って歯がグラグラになって自然に抜けていってしまいます。
歯周病の進行は、静止期と暴発期を繰り返すのが特徴です。静止期のときは、ほとんど症状がありません。
暴発期になると、突然腫れたり痛みが出て進行しますが、しばらく我慢していると静止期に戻り症状が治まってきます。このため、「治った」と思ってしまい、治療が遅れてしまうことが多いのです。
プラークコントロールを中心とする生活習慣の改善を図らない限り、歯周病が自然治癒することはありません。現在の歯周治療は、歯周病の進行を止めることまでで、なくなってしまった歯茎やあごの骨を再生させることはできません。
ですから歯茎やあごの骨が残っているうちに(早期治療)、または、歯周病になってしまう前に(歯周病予防)、適切な治療と定期検診(メインテナンス)を受けることが大切です。
*近年、GTR法やエムドゲインという薬を用いたあごの骨の再生療法が開発され、歯科医学的にはそれなりの効果をあげていますが、適用できるケースは限られており、空いてしまった歯と歯の間の隙間を埋めたり、グラついて噛めなくなってしまった歯を蘇らせるようなものには程遠いのが現状です。
歯がグラついて食べられなくなってからではもう遅い!
自覚症状が軽くても、歯周病は進行していることがあります。歯科医院でチェックしてもらうのが一番ですが、このチェックシートを使って判断の目安にして下さい。
(1)歯磨きをすると、歯ブラシに血がつく | |
(2)口臭がある | |
(3)歯と歯の間に食べたものがよくはさまる | |
(4)歯茎が赤く腫れている | |
(5)歯茎に痛みがある | |
(6)歯が以前より長くなったように見える | |
(7)水を飲むと歯や歯茎がしみて痛い | |
(8)歯がグラグラする。歯の隙間が広がってきた | |
(9)歯が揺れて食べ物を噛み切れない | |
(10)朝起きたとき、口の中がねばついた感じで不快 | |
(11)歯茎がムズがゆい感じがする | |
(12)歯茎から自然に血が出る | |
(13)歯垢(プラーク)や歯石がたくさんついている | |
(14)抜けたままにしている歯がある | |
(15)歯茎を押すと膿が出ることがある | |
歯周病チェック結果は・・・
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生活習慣病は従来、成人病と呼ばれていましたが、毎日の不適切な生活習慣の積み重ねが関与することが多いので、1996年に旧厚生省により「生活習慣病」という名称に変更されました。